週報:【大地の分裂について】(2022/12/04)


数百年前とは異なり、今やもう地球の大地が全て知られており、世界地図は誰でも見慣れているでしょう。今でもまだ大地が亀の甲羅に乗っているとか、海は地の果てから下にこぼれ落ちているとか、地はどこまで行っても続いている、などといった古い世界観を持っているのは、恐らく発展途上国の教育を受けていない人か未開部族ぐらいしかいないと思われます。かつて東はインドと中国、西はジブラルタル海峡までしか知らなかったヨーロッパ人も、もう地球の全てを把握しています。つまり、神が人類に地球の形状を全て明かされたのです。これは一般恩恵であり、昔はまだ与えられていない恵みでした。学問の世界では常識的な事柄ですが、世界地図を見ると、地球の大地はもともと一つだったことが分かります。大陸の外縁部分が、他の大陸や島における外縁部分とパズルでもあるかのような形状となっているからです。これは欺瞞とかこじつけとか思い込みでなく、実際に外縁部分の形状がそうなっているのです。もしそうでなければ大地はもともと一つだったなどと誰も考えたり言ったりしていなかったでしょう。これがどういうことかと言えば、つまり神がまず大きなひと塊の大地を作り、その大地を巨大な力で地球の四方へと引き裂かれたということです。この分裂は創造の2日目に行なわれたはずです。1日目は「地は形がなく、何もなかった。」(創世記1:2)と書かれていますし、神は大地の分割が終わり安定してから地に植物を創造されたと思われるからです(第3日目)。最初はひと塊だった大地が徐々に長い時間をかけて引き裂かれたなどという世の見解は誤っています。何故なら、今の世界を見ても生物は全く進化などしていませんし、生物が進化したなどというのは単なる妄想であって確固たる証拠など存在していないからです。進化が無かったとすれば宇宙の年齢を非常に長く見積もる必要もないのです。聖書から地の分裂が短期間で終わったことは明らかです。神はまず何か一つを造りそれから多くの部分に分けるという手法をされる御方ですから、もともと一つだった大地が幾つもの大地に引き裂かれたというこの説はきっと正しいに違いありません。胎児も最初は1個の細胞が徐々に分裂して整った形状を持ちます。人間も最初は1人の男だけでしたが、その男から女が造られ、この男女から無数の人間が生じるようになりました。言語も最初は一種類だけでしたが、バベル事件の時から数え切れないほどの言語が生まれることになりました。聖なる福音も最初はユダヤだけにありましたが、使徒たちの世界宣教により地球全体に満ち渡りました。もちろん、神が最初から今見られるような形状として地球の大地を創造されたという可能性も0%ではありません。1%ぐらいの可能性はあると思います。聖書は大地がどのようにして今の形状となったか示していませんから、この問題は学問の領域に委ねられているのであって、この1%ぐらいの可能性をたとえ排除しなかったとしても不信仰だということには恐らくならないでしょう。もしこの1%が正しかったとすれば、多くの人間はただ勝手に「地球の大地はもともと一つだった。」などと勘違いしているだけということになります。しかしながら、大地がパズルのように調和した形状であることや、神が多くの被造物や事象において1から多を生じさせる御方であるということ、この2つを考慮するならば、今述べている「大地分裂説」こそが真実であると考えられます。「神にとって不可能なことは一つもありません」(ルカ1:37)から、この大地分裂説を6日創造説において捉えたとしても問題は全く生じません。神が短期間で大地を引き裂かれたことを信じないのであれば、そのような人は不信仰であって、神の全能を否定し侮辱しているからです。