週報:【今と昔の伝道状況について】(2024/06/30)
ザビエルの手記を読むと、当時の日本における伝道状況は決して最悪だと言えなかったことが分かります。少なくとも最初の頃はそうでした。当時の日本人は、キリスト教で分からないことを色々と質問しました。信じた人もいました。強烈な迫害を受けることもありませんでした。ところが結果的には、権力者たちに排斥され、ザビエルは撤退せざるを得なくなりました。徳川家康も、このキリスト教の影響力を避けるため、日本の鎖国を決定したとされます。当時においてこうなったのは、3つの点があったからだと考えられます。その3つはどれも根本的で重要な事柄です。まず一つ目は、ザビエルがカトリックだった点です。カトリックとは偽りの教会であり、愚かで致命的な誤謬を幾つも持っています。カトリックの「償罪」という教義は、人間の行ないにより犯された罪が赦されるとします。これはつまり自己義認であり、キリストが唯一の贖い主であることを否定しています。このような教義があるカトリックは、神の御前でキリストを持っていません。ですから、ザビエルがカトリックであったのは大きな問題でした。二つ目は、当時の日本はまだまだキリスト教に馴染みを持っていなかった点です。その頃の日本にとってキリスト教は目新しく、日本に教会はまだ見られませんでした。ですから、当時の日本における権力者たちは、キリスト教に抵抗を感じてしまったのです。全く新しい存在をなかなか受け入れられないというのは、どのような分野でもしばしば起こることです。三つ目は、まだ時期が来ていなかった点です。神の御計画により、まだ当時の日本はキリスト教となるように定められていませんでした。時期でなければ何も実現することはありません。ですから、当時の日本にキリスト教が受け入れられることはなかったのです。これらのうち一つ目は、もう解消されています。現に今の日本ではプロテスタントが伝道を行なっているからです。真の教会であるプロテスタントこそが日本に福音を宣べ伝えるべきです。そうしてこそ神から豊かに用いていただくこともできるのです。二つ目の問題も、もう今では完全に打破されています。今やキリスト教は日本にとって珍しい存在ではなくなりました。もう日本の支配層は、かつてのようにキリスト教を排斥することもできません。何故なら、今の日本はアメリカと同盟国であり、アメリカの子分のような状態にあるからです。アメリカはキリスト教の影響が極めて強い国ですから、もし日本がキリスト教を排斥するならば、アメリカと正常な関係を保つことは難しいでしょう。アメリカと仲良くしている限り、もはや日本がキリスト教を敵視することはないはずです。三つ目の点は、まだどうなのか不明です。ローマは福音が宣べ伝えられてからキリスト教になるまで300年ぐらいかかりました。日本はプロテスタントが伝道できるようになってから、まだ100年ぐらいしか経過していません。日本がキリスト教になる時期は、あと200年ぐらいかかるのでしょうか。この通り、三つ目の点を除けば、今の日本におけるキリスト教の状態また伝道条件はかなり前進しています。ザビエル時代からすれば、それは非常に驚くべき大きな変化です。このような状況なのですから、プロテスタントは大いに福音を日本で宣べ伝えて行かねばならないでしょう。キリストは「全世界に出て行き、すべての造られた者に、福音を宣べ伝えなさい。」(マルコ16:15)と言われたのです。この日本にいる人々もこれから救われて真理を知ることができますように。アーメン。