週報:【被造物の意味を知る必要性】(2022/01/09)


「重力」とはある物体が他の物体を引き付ける力また作用です。人間は地球の重力に、地球は太陽の重力に、銀河系にある1000億の恒星は中心部にあるブラックホールの重力に引き付けられています。地球が太陽に、無数の星々が銀河系の強力な重力場に垂直降下しないのは、地球や星々の重力により斥力が生じているからです。もし地球や他の星に重力がなければ、地球は太陽に、銀河系にある星々はその中心部に急降下していたでしょう。私たちにも重力があります。しかし、それは微弱な力なので、強力な重力を持つ地球に押しつけられるだけとなっています。ここまでは科学者たちも教えている一般的な事柄です。しかし現代の科学者たちは、重力を神の創造として捉えようとしません。科学者たちが信じなくても、重力が神の創造であることに変わりはありません。「あなたは天と、天の天と、その万象、地とその上のすべてのもの…を造り、そのすべてを生かしておられます。」(ネヘミヤ9:6)と書かれている通りです。私たちは神の創造という観点からこの重力を捉える必要があります。そうすれば神と神の創造について、より良く知ることができるからです。神と神の創造は、単にそれを知るだけでも大きな意味と益があります。さて、それでは重力にはどのような意味があるのでしょうか。神はどうして重力を創造されたのでしょうか。この重力が意味もなく創造されたということはありません。有意味そのものであられる創造者がどうして無意味なことをされるのでしょうか。重力が創造され存在している意味は一つです。それは神の存在が重力において示されるためです。神とは最強で無限の支配力を持つ御方です。その支配の力に引き付けられ動かされないような被造物はありません。重力は、この神の支配力を物質において鏡のように示しています。物体は、大きければ大きいほど、質量があればあるほど、その重力も強くなります。これは大きければ大きいほど、また質量があればあるほど、神により近い存在となるからです。神は無限の大きさと無限の質量であられる御方です。だからこそ、大きく質量がある星ほど、他の物体を引き付ける力も強いわけです。その星は、無限に大きく無限の質量を持つ神という支配者に似ているからです。つまり、重力において引き付けられるというのは、神の支配が強いということの物質的な表現なのです。こういうわけですから、これから神学の一つの分野として、被造物における意味を詳細かつ体系的に考察し解明する「意味学」または「存在学」が創始されるべきです。現代の科学者たちは被造物を神から全く引き離して理解していますから、この学問については全く話になりません。これは死人の学問ではありませんから。この週報では「重力」についてその意味が述べられました。これ以外にも、例えば人間や植物や火や風また空間や時間や色といった事柄の意味が神学的に定義されていくべきです。こういう学問は絶対に必要です。それは神の聖徒たちにとって非常に重要なことを取り扱うからです。被造物の意味を知っておくべき必要性について理解できないほど霊的に鈍いというのであれば話は別ですが、神と聖書を信じる普通の聖徒であれば、この学問の重要性について理解できないということはないはずです。