週報:【エネルギーの保存と宇宙の根源について】(2023/03/26)


現在の科学においてエネルギーが無から生じるというのは全く考えられない話です。何故なら、この世界には「エネルギー保存の法則」が働いているからです。これはエネルギーは単に移動するだけであり、総和としては減ったり増えたりしないということを示す法則です。どこかにエネルギーがあれば、それはどこか別のエネルギー源からエネルギーが移されて生じたに過ぎません。例えば、車が走るエネルギーはエンジンの燃焼に基づいており、太陽の放つ光も内部における核融合反応をそのエネルギー源としています。これは誰でも理解できるこの宇宙の一般的で基本的な法則であり、これからもこの法則は宇宙に働き続けるでしょう。また、この法則はどうやら宇宙の遥か彼方の場所でも太陽系で働いているのと同じように働いているようです。というのも、観測結果によれば、この宇宙はどこの場所も一様の状態になっているようだからです。世界に存在するエネルギーをこの宇宙の内部にだけ限定して考えるならば、この法則において何も致命的な問題は起こりません。これは物理学者の著書を読めば分かります。しかし、この宇宙における根源を考えるならば話は別です。何故なら、宇宙の根源を考えると、この宇宙に存在するほとんど無限とも思えるほどの巨大なエネルギーはどのようにして生じたのかという重大な問題が出て来るからです。これについて物理学者たちは狼狽・混乱したりします。分からないので、このことについて何も触れない人も珍しくありません。それは宇宙の始まる前の状態については科学的な観察が全く出来ないからです。全く無の状態から自然に宇宙とそこにあるエネルギーが生じたと考えることも難しい。何故なら、「エネルギー保存の法則」はそのような現象を全く否定していますし、普通に考えてそのような現象は考えられないからです。ビー玉一個さえ無から自然に生じることは全くありません。であれば宇宙は尚のこと無から自然に生じないでしょう。宇宙のほうがビー玉より自然に生じにくいだろうことは誰でも分かるからです。エネルギーには必ず他のエネルギー源が根拠としてあることを考えるならば、この宇宙とそこに存在するエネルギーの根拠として考えられるのは、2つの説だけです。すなわち、神が無からこの宇宙を創造されたと考えるか、この宇宙はビッグバンとビッグクランチにより生成と消滅を繰り返す流れの中で生まれた宇宙の一つであると考えるか、です。後者の説に立つと、どうしても宇宙は永遠の昔から存在し続けて来たと考えねばなりませんが、このように考えるのは意味不明です。「宇宙は永遠の昔から生成と消滅を繰り返して今まで続いて来たのだ。」などと考えるのは、自分で自分を煙に巻いているだけです。聖書は前者のほう、すなわち神が宇宙を無から全て生じさせたと教えています。「初めに、神が天と地を創造した。」(創世記1:1)と書かれている通りです。これこそ宇宙の根源における真理です。全能の神であれば、無から宇宙とそこにある莫大なエネルギーを生じさせることが出来るからです。これは非常に合理的です。しかも、無限の御力を持つ神から無限にも思える宇宙のエネルギーが造られたというのは、「エネルギー保存の法則」にも適っています。