週報:【バブル崩壊と日本人の恥ずべき忘恩】(2023/10/22)


日本が戦後の復興から高度経済成長期を経てバブル景気に至る発展時代は、地球全土が驚きを隠せませんでした。その発展の質と量は凄まじいほど速かったので、それを見て驚かないほうが驚くべきことでした。日本は敗戦してから非常に貧しく、食べる物にさえ困り、GHQに支配され、財閥が解体されたり諸々の規制を受けるなど悲惨な状態がありました。ところが、日本は見る見るうちに経済発展を遂げ、ほとんどアメリカに達せんばかりとなったのです。これは瀕死となった重症の人がすぐにも回復し、短期間で力を付け、オリンピックの銀メダリストにでもなったかのようです。ところが、このように凄い勢いで繁栄の上昇を続けていた日本の景気は、85年のプラザ合意が決定的な契機となり、90年代初頭に失速・停滞してしまいました。その時からずっとかつての勢いを取り戻せない時代が長く続いていますから、しばしば「失われた~~年」などと言われています。今であれば「失われた30年」です。私の見る限り、90年代前半までの勢いが日本に戻ればと願っている日本人は少なくありません。しかし、今やもう日本は中国にさえかなりの差を付けられており、これからインドにも抜かれるのは時間の問題です。このように日本が敗戦の悲惨から奇跡的に回復できたのは、神の御恵みによりました。何故なら、神の御恵みによらねば何も良いことはないからです。ヤコブが「すべての良い贈り物、また、すべての完全な賜物は上から来るのであって、光を造られた父から下るのです。」(ヤコブ1:17)と言った通りです。ですから、日本が発展の勢いを全く失ったというのは、つまり神がもうそれ以上に御恵みを増し加えられなくなったということです。神は御恵みの上限をそれ以上に上げないため、日本がプラザ合意で大きな打撃を受けるようにされたのです。しかし、どうして神はもう90年代前半までの勢いが日本に続かないよう働きかけたのでしょうか。それは神が悲惨になった戦後の日本を憐れんで良くして下さったにもかかわらず、日本は神から受けた御恵みに少しさえ感謝しようともしなかったからです。こんなにも良くして下さった神を無視して偶像崇拝ばかりしている日本人は、もう神から更なる御恵みを受けるに相応しくないのです。このような忘恩の民が、かつての勢いと栄光を思い出して嘆いたとしても、それは自業自得です。しかし、神は日本人が忘恩だからといっても、御自分の与えられた経済的な豊かさを取り去られませんでした。それは神の御恵みが日本を通して証しされるためです。もし日本が発展の御恵みを神に帰し、当然すべき感謝を捧げていれば、プラザ合意など起こらず、日本はますます発展してアメリカを越えていたかもしれません。今のままでは日本がかつてのような状態に戻ることは決してできません。日本人がどれだけ努力しても無駄なあがきとなるでしょう。もしかつてのように神からの祝福が欲しければ、日本人は自分の罪深さを悔い改めて、祝福の与え主であられる父なる神と主イエス・キリストを切に求めなければなりません。